2007年08月08日

独身女性の母たちの言い分「うちの娘は独女だけど、何か文句ある?」

口を開けば「結婚! 結婚! 結婚!」顔を合わせる度に、母親からうるさく結婚を催促され、母子関係が険悪になるケースは多い。なぜ、世の母たちは、それほどまでに娘を結婚させたいのだろうか?

結婚願望は無いのに、両親に対する負い目はあるんですよね。『結婚』って言う世間で当たり前の形があるから、それにはまらない私を心配しているんだろうなと思うと、最初から結婚制度が無ければ、両親に心配をかけずに済むし、私も親のプレッシャーから解放されて気持ちよく暮らせるのに・・・って考えちゃう。」

当通信ある30代独身女性の本音 結婚制度を廃止してしまえ! からの引用だが、独女通信の大ファン、地方都市に住む郁子さん(54歳)は、これを読んだとき、思わず拍手喝采をしたという。

郁子さんには、都内でひとり暮しをしている娘、裕美さん(32歳・大手保険会社の総合職)がいる。親バカを承知で言わせて頂くという前置きの後、「裕美は小学校の時から成績もよく、地元の公立高校から東京の有名私大に合格したときは、裕美の同級生の母親たちから羨望の眼差しを浴びたんですよ」
ところが今は。

「地元にいる裕美の同級生は、ほとんど結婚しているんですよ。土地柄のせいかもしれませんが、お婿さんはマスオさんで、二世帯住宅に住み、スーパーでも母子で買い物をする姿をよく見かけるんです。そういう時、私は母子と顔を合わせないようにしているんですよ。会えばどうしても裕美のことを聞かれるでしょ? 裕美さんはまだ東京ですか? とか、裕美さんのご結婚はまだ? とか。まだだと言えば、ご心配ねと同情される。それが嫌で」売り場からとっとと、逃げ出してしまうのだと苦笑する。

以前、郁子さんは近所で見合いの世話をしている高齢者の主婦に、裕美さんの縁談を頼みに行ったことがある。「お宅のように都会で1人暮しをしている娘さんは、見合いには不利だわ。結婚させたいと思ったら、娘は親元から離すべきじゃなかったね」と説教をされたそうだ。以来、見合いをさせる気は失せた。1人暮しの独女に偏見を持つ見合い制度なんか、こちらからお断りだと。

「私たちの頃は、女性の総合職などなかったし、仕事をしてひとりで生活するなど一部の人を除いてはできなかった時代です。だから養ってくれる男性を見つけて結婚する。それには一歳でも若い方が売り時だと親にせつかれ、それもまた当然のことだと結婚したんです。でも今は女性も仕事を持ち、生活力があるから、そういう意味では結婚する意味が昔とは変わってきましたよね」

結婚しない人生を選択することもありだと郁子さんは認めている。ただ世間には、頑張って生きている独身女性を負け犬だと、蔑む体質がある。それが独女を娘に持つ母たちに、多大なプレッシャーをかけているのだと指摘する。

「学生時代こそ仕送りはしましたが、就職してからは自活し、貯金もしているようだし、結婚しても親掛りの娘さんに比べて、よほどうちの娘の方が立派だと私は誇りに思っているんです。なのに、世間がねえ。」だから郁子さんは声を大きくして言った。「結婚制度なんて廃止してしまえ!」

とは言っても、孫の顔も見たいし、裕美には結婚してほしい。でも裕美がどんな人生を選ぼうが、応援していくつもりだと郁子さんは言う。

郁子さんと同じ街に住む麻子さん(会社員・28歳)は、最近3歳年上の姉(税理士)と一緒に、地元を離れ名古屋市内で二人暮しを始めた。家から一歩外に出ると、近所のおばさんたちから「まあ麻子ちゃん、まだお嫁に行かないの?」と声をかけられるのに辟易し、「娘が二人とも嫁にいかないのは、母親に問題があるからだ」と、祖母が口にしたことで、家庭内で嫁姑問題が勃発。私たちがいると家の中がもめるからを理由に、姉妹で家を出ることにしたのだという。

独女たちは親元を離れれば、こういう煩わしさからは回避できるが、母達は絶えず娘のことを案じながら、世間からのバッシングを必至と受け止めている。お母さん、そんなものは跳ね除けて! と言いたいが、自分のことでなく、娘のこととなると、母なる母性は、自分のこと以上に痛みを覚え、傷つきもする。結婚に対しても独身女性以上にプレッシャーを感じるものらしい。

もう一人、独女の母、道江さん(55歳・喫茶店経営)にお会いした。「音大を出たわけでもないのに、突然、声楽家でしょ? 結婚して平凡な主婦になってくれることを希望していたのに、晴天の霹靂です」短大卒業後、銀行に勤務していた沙織さんは、趣味で習っていた歌の道に進みたいと、銀行を退職、単身ドイツに留学した。「主人が生きていたらきっと反対したと思います。一人娘だし、年齢も三十歳ですから、これで結婚が確実に遠のくと、親戚からも留学を反対されました」

道江さんは五年前にご主人を亡くし、それから沙織さんとの二人暮しだ。「沙織とお婿さんと三人で暮らすことが夢だったんですけど、それは私の夢で沙織の夢ではなかったんです。私がいなくなれば沙織はひとりだから人生のパートナーをみつけてほしいとは思いますよ。でも、沙織がどんな人生を選ぼうが、それは沙織の人生ですから、私は精一杯応援していくつもりです」道江さんもまた、前述の郁子さんと同じく、独女の娘に熱いエールを送る。

「確かに世間体は気にならないといったら嘘になります。でも世の母親達は娘の幸せを願うから、結婚をしてほしいと思っているんです。それでも、結婚が幸せか幸せでないかを決めるのは、娘自身でしょ? 娘が結婚をしない人生を選択しても、娘の幸せを願わない母親などいませんよ」

あなたがそういう道を選んだのなら好きに生きなさい。もうお母さんは結婚のプレッシャーをかけません。「うちの娘は独女だけど、何か文句ある? 」そんなふうに世間とも渡っていきます。

こんな言葉が独女の母たちの口から聞こえればいいと思う。でもそのためには、独女は輝いていなければなりませんぞ。これも新たなプレッシャーだったりして。
posted by 30代独身結婚の悩み at 00:00| 30代独身 結婚の悩み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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